新築戸建てを買うまでのプロセス〜物件情報を仕入れる〜

さて、仲介業者による住宅ローンの話と、一通りの建売見学が終われば、建売の買い方についておおよそのイメージがつくようになります。ここでテンションが上がって勢いで購入しても良いかもしれませんが、後悔しないためにはここからの行動が大切になります。

私は、良い物件と出会うためには継続的な情報収集は不可欠だと思っております。例えば、suumo、HOMESなどのアプリをスマートフォンに入れ、条件登録しておくと毎日のように新着物件を通知してくれます。これをチェックするようにします。

そうすると気になる物件というのが出てきますから、不動産屋さんに問い合わせて見学してもらうのも良いと思いますし、まだエリアが決まっていない場合はまずは行ってみるというのが良いでしょう。この価格でこのエリアだと周辺はどういう感じなのか、実際に歩いてみて感じるのです。そもそも物件の周辺が気に入らないならば建物が気に入っても購入の意思決定はできません。建物の前に周辺を感じ取るというのが第1歩となります。何しろ、建物中身というのは多少の差はあれ大きな差はありません。2階建ならだいたいこんな感じ、3階建ならこんな感じ、すこしグレードが良くてこうなる、といったイメージは、仲介業者と行った建売見学で把握しているはずです。ですので、物件の周辺環境というのを把握するのが大事なわけです。

周辺環境で問題ないと思ったならば、多くの建売はのぼり旗などが立っていて電話をすれば見学させてくれます。事前に電話をしておくのも良いでしょう。周辺環境に問題を感じても建物を数多く見るというのは目を養う意味で大事なことです。仲介業者の建売見学が不十分だと感じた場合は、積極的に見学に行きましょう。

私は、特に予約なしで訪問し、電話をかけて見学させてもらったり、案内してくれる人が居てそのまま見せてくれたりといったケースがありました。

また、家が立っていない状態(土地だけ、あるいは基礎の段階)も見に行きました。建物がどのように立っていくかを把握することは今後のメンテナンスを考えた時にも大事な要素だと思ったからです。また、どういった工務店さんが建てているのかも大切です。物件情報ではどこが建てたかはわからない場合も多いですが、現地に行けば必ず建築許可証の看板がありますので、施工業者を把握することができます。それも判断の一つになるわけです。

 

suumoやHOMESと言ったアプリを活用して戸建て情報を収集していけば、自然と自分たちの優先順位というのがわかってくると思います。

駅が近くて広くて価格も安いなんて都合の良い物件はありませんから、優先順位をつける必要があります。エリアも絞られてくるでしょう。物件探しから1ヶ月ほど経過し毎週末のように物件を見に行けばだいたい分かってくるかと思います。

そして、エリアが絞られたらそのエリアを中心に営業をしている不動産会社を調べることです。suumoやHOMESは、多くの人の目に触れる物件となりますが、全物件のうち2割〜3割はそうした媒体に載らない物件と言われています。そうした物件はどのように売れていうかというと、地元密着の不動産会社さんがいち早く情報を仕入れ、以前からそのエリアで住宅を探しているお客さんに情報を提供。一眼につきやすい市場に出る前に契約が決まっていくわけです。すなわち、地元の不動産会社のお客さんとなることで良い物件の情報、未公開物件の情報が手に入るわけです。しかも、売主は、懇意にしている仲介業者さんに情報を提供するわけで、地元の不動産会社さんすべてに情報を提供するわけではありません。住みたいエリアの近く不動産会社でも複数社足を運んでみることが大切です。

私は最終的に横浜エリアに決めましたが、売主直販の会社、仲介業者と2件回りました。仲介業者の方はインターネットから朝方、会員登録し昼前に未公開物件の情報の概要をメールでいただき、その日の午後足を運び現地まで見にいきました。もともと考えていた条件に合っていたため、妻や妻の両親とも相談し、その次の週末に契約をしにいくという流れでした。自分が物件を探し始めてから1ヶ月半ぐらいのタイミングでした。足が速い物件はすぐに決まっていきますから、そうした物件と巡り合った時に意思決定ができるほどの情報を持っているかというのが非常に大事になってきます。そのためには、近くの物件の価格、周辺環境などを把握しておいて常に情報にアンテナをはっておくことが大切なわけです。

最初に訪問した住宅情報館やCentury21の営業の人などは、物件情報はREINSで共有されているから、どこの仲介業者へ行っても紹介できる物件は同じものと言うかもしれません。それはある意味で正しいのですが、中にはREINSに載っているのを見てから営業を開始する仲介業者と、すでに情報があって営業開始の準備ができている仲介業者では初動に圧倒的な差が出ます。いち早く物件を仕入れるためには地元の不動産会社のお客さんになることが大切なのです。